2010年11月13日
大学勤めの時にお世話になったK先生米寿お祝いの会に行った。K先生はちょっとゆっくりなしゃべりになったけれど相変わらず、皆に聞かせるお話は面白
かった。
戦争末期では医療器具も薬も少なく、被弾した者は切断以外の治療しかなかったので、滅菌もままならない環境の中、毎日そんな手術やどうしようも
ない怪我や病人ばかり診ていたので、もう臨床はやめて研究の道に入ろうと決意したという。また、軍医の上司で戦闘機の操縦もこなす方がいて、飛行機に乗っ
ている時の血圧や血液など航空機環境が人体に与える影響状態を調べたりしてることを知り、面白いと思ったこともきっかけだったらしい。その後、その方とはK
先生がJ大学に教授として赴任した時に、公衆衛生の教授になっていて、再会したという。
また、横須賀の海軍にいたころ、特攻隊に志願してくる人たちを夕日の中で見送り、申し訳ないという気持ちがずっと心の中にあった。50歳のころ
仕事に余裕もできたので町の合唱団に誘われ、入団したところ偶然にもモーツアルトやベルディのレクイエムを定演でやるような合唱団だった。そのとき自分が
このような鎮魂歌を歌うのは、あのとき見送った人々に捧げるためと思い、仕事が忙しくても休まず通ったと、時々涙を流して語られてたのが印象的だった。
そのようなお話を今日K先生から直接お聞きできたことを私はとても幸せだと思った。
2010年11月04日
津軽三味線、和太鼓、Guitar、Bass、Drumとサポートのkeyboard、尺八などの編成のフュージョンバンドSoothe。独自路線で日本のメディアだけでなく世界進出も果たしている新進気鋭の注目バンド。
ノリの良いオリジナリティあふれる楽曲とそれを弾きこなす若いパワーもさることながら、津軽三味線の人の余裕たっぷりの演奏スタイルには何か独自の風格を感じた。ライブ会場にはふだんはあまり見かけない客層…子供たちもたくさん。演奏者たちは家元や先生だったりするらしいので、お弟子さんたち?なのでしょうか。さかんに声かけてました。Sootheのように世界でも活躍する人達が出ると、子供たちも夢見れるので、津軽三味線や和太鼓をやりたい人も増えて裾野ももっと広がっていくのだろうと思いました。。
ゲストに、あの吉田兄弟(弟さん)が出てきて、W三味線となり、かなり盛り上がる。三味線も流派で弾きかたのスタイルや音がかなり違うということを初めて知る。打楽器は最初から和太鼓とドラム(洋楽)のツインで最強でした。
日本で発展してきた音楽文化の奥深い世界と可能性の広さをあらためて感じ、本当に素晴らしいライブでした!!
2010年10月30日
10/27(水)、県立相模原高等学校 に水墨画の特別講義に行ってきました!
高校3年生の選択科目(文系)の独自カリキュラムで、約20名の皆さんに竹を描いてもらいました。若いパワーってすごいなあと思いました。たった2時間弱でも、彼らは貪欲に私の話を聞き、かなりの集中力で基本的な運筆を学び、次々と竹の描き方を自分のものにしていきました。皆初めてなのにすごく興味を持って一生懸命描いてくれました。出来栄えは本当に初心者とは思えぬ素晴らしい作品でした。水墨画は心を写す絵ですが、皆さんの素直なさわやかな感じが絵にも表れていました!!生徒さんの作品写真撮っておかなかったのがとても残念。その講義の次回講師はJAZZの女性ボーカリストの方でコスモスをテーマにした楽曲を披露してくださるそうで、コスモス畑と周辺の山々の簡単な描き方も伝授。
みんなが描いた絵が彼女にも上手く伝わるといいなあと思います。
私の前は舞台女優さんの講義だったそうで、そんな人たちのお話や実技を受けられる高校生たちがとても羨ましいです。この経験がこれからの人生に少しでもプラスになればいいなと思います。私も高校生の時、こんな授業してくれる先生や学校に出会いたかったデス。
なお、この講義ではPTAの方々にも大変お世話になり準備や道具類の調達など、きめ細かくサポートしてくださり、大感謝です。県立相模原高校のK先生、校長先生、こちらこそ貴重な楽しい経験をさせていただき、ありがとうございました!
2010年06月26日
CHONTOが劇中の水墨画で実演協力した森麻紀監督の「HAGOROMO」が第10回MOVIE-HIGHで上映されます。笙の伊藤えり氏が音楽で協力。撮影場は師匠の小林東雲氏のアトリエを使用。土蔵なのでよい雰囲気で撮影ができました。さらに作中の文字指導や屏風の貼り換え、見事な囲炉裏の作成など師匠にはいろいろとお世話に。。熱い作品となりました。でも実際ホントに暑かったデス。真夏で閉切りの室内。エアコンなし。武蔵の衣装着せてもらっての実演は汗だくでした。
「HAGOROMO」 監督:森麻紀
日時:7/17(土)と7/22(木)の19:00~
劇場:新宿 K’scinema
スタッフ:撮影・照明/高橋洋平 撮影・照明助手/金子大輔 水墨画/渡邊ちょんと 音楽・笙演奏/伊藤えり
美術協力/小林東雲 録音/荻原悠祐・小林奈苗 メイク・衣装/原田えり子・ゆっきー 仕上げ/三本木久城
制作協力/鈴木亜加里・山口直樹・加嶋雄一・勝
キャスト:宮本武蔵/田久保宗稔 羽衣(天女)/白川みなみ 侍/遠藤真太郎
あらすじ:「五輪書」を書き終えた武蔵は、二刀に開眼した不思議な出来事を思い出す。山中で決闘相手を斃した武蔵。だが、そこにこつ然と現れた「羽
衣」と名乗る怪しい女に武蔵は傷つけられ、剣を奪われてしまう。抜け出すことのできない謎の小屋に捕らえられ、己の分身である剣をも失いいらつく武蔵。だ
が、そこで一本の筆を見出した武蔵は、屏風に向かい画をかきはじめる。羽衣の笙を聞き画にむかううちに己の道筋を見出す武蔵。
2010年06月19日
先日、携帯電話の機種変更したら、制度が変わったらしく予想外の金額を取られてイタイ思いをして日が浅い。私は新し物好きでデジモノも好きだけど、携帯は電話以外はほとんど使わず、今はゲームもしない。携帯電話を持ったのは仕事柄かなり早かったけど、創世記のころは、まさか17年後こんな世の中になるとは予想していなかった。。。今,、電車に乗ると95%は携帯やゲームをやってる人ばかりになった。外国人から見たらきっと異様な光景に違いないと毎日思っている。
そして、私の生活の中でも、寂しすぎる人間関係になったと思うことが増えた。
例えば仕事で知合った集団にいる時、休み時間にお互いに世間話なんかしないで、それぞれが携帯をいじってメールしまくって誰一人お話相手になってくれそうもなかったり。久しぶりに集まった友人どうしの食事会なのに携帯ばかり見る人がいたり。また、子供の集まりを見ると遊ばないでそれぞれがゲームボーイに没頭していたり。まともな人間関係が作りにくくなってきてしまっている。
しかし、今、残念ながら、日本ではそれが普通の光景なのだ。
テレビゲームやインターネットでの検索(ネットサーフィン)もそうだけど、こういうネットデジタル関係の画面ものは脳に対して麻薬のような依存性・常習性があると思う。やらずにはいられなくなる。自分で考える前に検索してしまう。自分自身中毒になりかけたこともあるからこれは実体験からの見解だけど。昔、TVが普及したときよりも依存体質・受容体質になりやすいのだろう。特にTVゲームは幼い子供に対して悪影響があるのは明らかなのにその研究もあいまいで、誰もストップをかけようとしていない。日本では脳科学の研究者までがゲーム開発のために協力しているので、将来の展望は全く明るくないだろう。
みんな外に出て、機械を持ち込まず、お互いにもっと普通にお話をしようよ。。。
ほんの30年前まではそれが普通だったのに。
まだTVゲームもここまで普及してなかったし幼い子供がやるものではなかった。携帯電話も20年前は重すぎて携帯できるかんじではなかった。インターネットももっと遅くて使い物にならなかった。
この30年、ものすごいスピードでこの分野だけなぜか異様に発達した。というより皆が必要を感じていたから力を入れたのだろう。
おかげで、すごく便利になったけど、世の中すごくゆがんできてしまったように思うのは私だけではないと思う。後戻りはできないので、せめて場をわきまえた使い方とか、そういう教育を子供から大人全ての人にもっと徹底していかないと、日本がダメになる日も近いと思う。。